熊本 オーダー家具 STYLE PRODUCTS

    熊本でオーダー家具・建具・インテリア全般の製作を行っている “スタイルプロダクツ”のBlogです。
    


    


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    Works/F様邸《アンティーク調家具・アンティーク調ドア・バーンウッド・ウッドシャッター》

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    皆さん、こんにちは。
    F様邸での記事をまとめました。


    F 様邸1<デザインの方向性>

    ある建築家の方による別荘の工事が
    着工となりました。
    今回、私に与えられたインテリアのテーマは、
    ”バーンウッドのスタイル”
    下の画像の様な質感でとの事でした。
    古木を使えば簡単だったかもしれませんが、
    別荘内部の建具及び家具分となると、量も多いですし
    予算の面でも無理がありました。
    一度は「部分的に古材仕様にしてその他は黒っぽいステイン塗装で統一」
    といった妥協案でまとまりかけましたが、
    その日の夜 テーブルで黒っぽく塗装したサンプル材を眺めていて、
    頭に浮かんできたのが ”このままだと確実に後悔する”という言葉。
    この時、木材への加工と塗装の工夫で古木のテイストを創りあげると決意しました。
    翌日、その旨を連絡して早速 サンプル製作を開始!
    試行錯誤の日々の始まりでした。





    F 様邸2<木材加工1>

    人工的に古木のテイストを出すために まずは、
    ”木肌の表情をどうするのか”というところから
    取り組みました。
    木材の表面にどの様な加工を施していくか?
    それを決めるのに何パターンものサンプルを作りました。
    ワイヤーブラシで擦ったり、当て傷を付けたりと
    色々やってみました。
    その中でみえてきたのは、”やりすぎない”という事。
    変な言い方ですが、”古木っぽくても品がある”ような
    感じが良いと思い、
    ”木肌の手触り”+”少しのアクセント”と決め、
    最終的なサンプルの製作に入りました。

    下は木材加工中の画像です。




    F 様邸3<木材加工2>

    試行錯誤の末、ようやく家具・建具のベースとなる
    木材加工の仕様が出来上がりました!
    ホイールサンダーで荒々しく浮造り加工をして、
    アクセントにノコ目処理を施しています。
    後は古木を思わせる塗装方法を考えだすだけです。

    この時 私はゴールに近づけたと勘違いして喜んでいましたが、
    実はここからが本当の悩み抜く日々の始まりでした。
    今思うと、本当に苦労しました。(笑)

    下はベースとなる加工材の画像です。




    F 様邸4<アンティーク塗装1>

    木材の加工方法も決まり、あとは塗装の仕上げ方を
    考えるのみ。
    今回のイメージ ”バーンウッド” の様な仕上がりに
    するために グレー系の塗料を中心に塗装を始めました。

    が、しかし 何度塗ってもイメージとは程遠い仕上がり。
    塗料どうしを混ぜ合わせて塗ってみたり、
    塗った木材を天日干しにしたりと
    色々と試みましたが全部ダメ。
    残材のようなサンプル品が山のように増えただけでした。
    正直、この時はもう無理かなと半分
    諦めかけていました。



    F 様邸5<アンティーク塗装2>

    塗装方法を模索しながら、他の作業を進める日々。
    良いアイデアなど一つも浮かばず、悶々としていると
    あるデザイナーの事を思いだしました。
    その人はファッションデザイナーです。そのブランドの
    独創性はブランドのショールームにも随所に現れていて、
    特に目を引いたのが、白い化粧材のドアに
    鉛筆のデッサン風の絵が転写プリントされたもの。
    そのセンスがものすごく好きでした。

    ん?
    今までみたいに色を塗るという感じではなく、
    絵を描くような感覚でアプローチしてみたら
    どうだろうか?
    根拠はありませんが、不意に何か道筋がみえた気がして
    その日からまた塗装作業を再開。
    何パターンものサンプルをつくり、その中の一枚に
    とうとう今回のベースとなるサンプルが現れました。
    予想どうりこの一枚が採用され、ようやく後は製作していくのみ
    という段階までたどり着きました。

    下の画像は ベースとなったサンプル材




    F 様邸6<梁材1>。

    当初、予定にはなかったのですが急遽、
    梁材も製作して欲しいとの依頼がありました。
    古木の在庫数や予算的な部分の理由で
    私たちが製作する事となったようです。
    国産杉を使い、アンティーク塗装は黒色を強めで
    仕上げていきました。
    左官工事とのからみもあったので、
    製作作業は夜通し続けることになりました。

    下の画像は梁材のパーツ部分




    F 様邸7<梁材2>

    梁材の製作も終わり、いよいよ現場取付けと
    なりました。取付け後は、左官工事直前まで
    現場での色調整を行い、
    ようやく完成となりました。
    リビングは吹抜けで見上げると、苦労した梁材が
    天井一面に広がっています。

    下の画像は二階廊下からのショット。
    梁材



    F 様邸8<材料到着>

    F様邸分の材料が届き始めました。
    一部の家具以外は全て、無垢材仕様のため
    結構な数量になり、スケジュールに合わせ小分けに届くようにしました。
    荒材は木取りに仕上げとやっていきますが、
    今回の現場は仕上げ材にも浮造り加工を行うため
    準備にもかなりの時間を用しました。

    下の画像は玄関用のレッドシダーの荒材と室内用の国内杉。




    F 様邸9<玄関両開き戸1>

    届いたレッドシダー材を木取り、浮造り加工をして
    組上げてる途中です。
    節の無い綺麗な材料を使用しています。
    中央上の開口は小窓用で、誰か訪れた際に
    お家の方はここから覗くことになります。
    組み上がった後も、何工程もある塗装作業があるので
    玄関ドアだけでも 結構な製作日数が必要です。

    下の画像は製作過程の1コマ。現段階では
    完成した姿は全く想像出来ません。
    完成写真は次回の記事で紹介します。





    F 様邸10<玄関両開き戸2>

    前回、製作過程を紹介した玄関両開き戸の完成写真です。
    框部分にはインドの手打ち鋲を取付けています。
    小窓には格子を設け、部屋内にはスライド・ボルトを付けています。
    ドア・ハンドルはインドネシアの真鍮製のものを使用しています。
    この扉は戸厚もそこそこあり、かなりの重厚感があります。
    開けた時のギシギシとした感触がたまりません。





    F 様邸11<ウッド・シャッター1>

    この物件では もう一つクリアーすべき問題がありました。
    それは海外では珍しくないインテリアですが、
    手動で開閉する木製のルーバー戸です。
    私自身、前職の海外出張時に見た経験もなく
    辛うじてアメリカ映画で観たのを覚えていたくらいです。
    (たしかリーサルウエポン1だったと思います。必要ない情報ですけど・・)

    開閉の仕組みは想像がついたので、試作品作りから始め、
    調整を繰り返してみました。色々と問題点はありましたが、
    一番の難問はルーバー戸を開閉するためのハンドル部分と
    羽根部分を連結させる金具。思い描く動きを再現するには
    特注で金具を作らせる以外ありませんでした。
    しかし そこまでの予算組みはされていないので、
    既製品をなんとか代用するのみ。
    金具の”遊び”を調整することで糸口を
    見つけることにしました。

    下の画像は試作品。




    F 様邸12<ウッド・シャッター2>

    前回のウッド・シャッター製作の続きです。
    金具の調整を重ね、開閉動作の精度を高める試みをしましたが
    既製品の代用では限界がありました。
    それでも使用するのに差し支えないレベルには持っていけたので、
    予定どうり納品することにはなりました。
    現場に納品出来て ひと安心です。

    下の画像は玄関入って横のルーバー戸。




    F 様邸13<塗装作業1>

    室内建具を中心に急ピッチで製作をしています。
    仕上がり次第、塗装作業に移るのですが
    複数箇所の建具を異なる日程で塗装をしていくので、
    色調の違いに大きな差が出てこないか とても心配でした。
    サンプル製作時とは、塗装面積も時間も全く違うので
    その差が仕上がり具合に どう影響してくるのか
    全く未知数です。

    結果としては、まだまだ不慣れの点もあり
    数回の塗り直し等ありましたが、何とか
    進めていけた感じでした。

    今では複数工程を要する この塗装方法にも慣れ、
    カラーバリエーションも増えています。
    この話しは後日、また紹介させて下さい。

    下の画像は食品庫の建具。仕上げ加工を残すのみです。




    F 様邸14<塗装作業2>

    塗装作業も終盤になってきました。
    ちょうど、雨天が続く週だったので
    乾燥に時間が かかってしまいましたが、
    後は仕上げ加工を残すのみ。

    昼夜を問わない塗装作業の日々から
    解放されると思うと、嬉しくてたまりませんでした。

    写真は仕上げ加工前の建具。




    F 様邸15<現場作業>

    いよいよ 現場での取付作業です。
    毎回、すんなりと取付けが進むわけではなく
    現場での調整が必要な場合があります。
    下の写真は丁番金物の調整中。
    建具の場合、レバーハンドルや鍵付きの箇所は
    ストライク用の掘込みなどが必要なので、
    取付け作業には通常でも結構な時間を要します。





    F 様邸16<現場作業>

    玄関ドアの取付けを終え、室内建具に移りました。
    室内に関しては 装飾の部分で未決定箇所があり、
    ギリギリまで打ち合わせを重ねました。

    下の写真は仮付け時の開き戸です。





    F 様邸17<現場作業>

    室内建具の装飾も全て決定。
    レバーハンドルは南部鉄。それに合わせ
    鉄製の黒い鋲を取付けています。当初は
    上下桟にケリ板の様な鉄製のプレートを
    付ける予定でしたが、
    建具の雰囲気を害するので変更となりました。

    下の写真は開き戸の完成写真。
    (引き戸の場合、仕上がりはもう少しシンプルです)





    F 様邸18<家具1>

    F様邸では、アンティーク調の雰囲気だけではなく
    白を基調としたインテリアも製作しています。
    下の写真は アイランド・キッチン後ろのカウンターです。
    ワークトップはメラミン化粧材で、扉は突き板仕上げ。
    扉の塗装は現場にて 塗装屋さんに作業をしてもらいました。
    (塗装屋さんの仕事は早くて綺麗で、いつ見ても感心します)
    扉内部は可動棚仕様になっています。





    F 様邸19<家具2>

    F様邸では ”アンティーク+モダン”な雰囲気のインテリアも
    製作しました。下の写真は洗面脱衣所のカウンターです。
    天板と引き出し箇所は黒ベースのメラミン化粧材。
    扉部分はパイン無垢材にアンティーク仕上げを施しています。
    個人的には大好きな組み合わせです。
    扉内部はメンテナンス用以外は
    全て可動棚仕様にしています。

    洗面所2



    F 様邸20<家具3>

    今回の現場の追加製作物の一つに
    このロー・テーブルがありました。
    施主の方のイメージしたデザインに
    アンティーク仕上げを施しています。
    シンプルなデザインですが、存在感のある
    インテリアになったと思っています。

    テーブルだけの画像でサイズ感が分かりづらいですが、
    結構 大きなサイズで製作しています。
    天板部分とベース部分を組んだ後では、とても一人では
    持てない重量になってしまいました。





    F 様邸21<家具4>

    前回のロー・テーブルに加え、
    このヘッド・ボードの製作依頼もありました。
    洋書のインテリア本には 度々、このスタイルの
    (壁面にクッションを取付けた様な)
    ヘッド・ボードが紹介されています。
    デザインや素材も様々で、重厚感あふれる
    本革製のものや、レース使いの生地のものまで
    住む人の趣味趣向が色濃く表現されています。

    今回の現場では、一番シンプルなデザインで製作。
    素材も手入れが簡単なフェイクレザーです。
    壁面にクッションというイメージでしたので、
    ヘッド・ボードのエッジの部分の収まりは
    少し苦労しました

    主寝室



    F 様邸22<ある日、現場にて>

    現場も引渡し間近、この日は洗面脱衣所で作業。
    作業も一段落、気付くとお昼を過ぎていて
    ウッドシャッターから心地の良い
    日差しが入っています。
    あまりに心地が良かったので、カメラでパチリ。
    しばらく、眺めていました。
    (昔のデジカメで、綺麗には撮れていませんが・・)

    F様邸は建築家の方、施主の方も含め、関わった人々に恵まれました。
    色々と挑戦する部分もあった仕事で、とても感謝しています。
    また この様な仕事に出会える事を願い、
    F様邸 最終回です。





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